2018年11月2日  秋の森の活動(夕日寺小学校3年生総合学習)

今年2回目、秋の森の活動を夕日寺小学校3年生52名と行いました。

金沢市立夕日寺小学校・・・総合学習
・夕日寺小学校では3年生の総合学習で森の活動を取り入れている。
・3年生2クラス(52名)・野外授業は春・秋年2回 ・構成(6チーム、インストラクター6名、担任教員2名)

※子供たちは秋の活動が終わると、これまでの学習で体験した興味、心に残った発見などをグループごとにまとめ、森への理解を深めている。自分たちの地域の森を守るために、自分たちの出来る事を考え、その思いを持ち続けてほしい。

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<アッキーの森の活動> 秋編
・なにげない野辺の素材で「同じもの探し」を楽しむ。子供たちの緊張はほぐれ、チームで自己紹介。私はアッキー
※素材の中にケヤキの小枝があった。子供たちはあっという間に見つけてくる。なーんだ簡単。ちょっと間が抜けた。答え合せで全員ペケ・・・なんで?・・・みんなで考える・・・わかった!・・・先が分かれている・・・正解!
こんな具合に子供たちとふれ合い、いよいよ森へ出発。

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夕日寺健民自然園には何本もの散策路があるが、今回アッキーチームはこのルートを外れてみる。子供たちは意外な面持ち。夕日寺集落を訪れる。採りそびれた柿の実がたわわ、大きなクリのイガ散乱、畑では大根の収穫、ニンニクの植えつけが始まっている。村の中は静かで野良仕事の方に声をかける。会話がはずむ・・・遠く医王・戸室の山並みが少々色づいたように感ずる。ヒヨドリが数羽でさわいでいる。子供たちと深呼吸をしてこの風景をしばし眺めた。

9月28日に、私がここで小熊2頭と対面した事、先ほどのクリのイガ散乱の正体を明かす。朽ちた民家はもう何年も空家。
村の鎮守の菅原神社(もともとは白山神社)、夕日寺1300年の歴史を秘めた千手観音堂、廃道に近いすぐ横手の農用道、山一つ隔てた大規模な耕作放棄地に通づる、石頭(いしなずこ)越えに入る。

チマキザサが身の丈を覆い、藤、クズがかぶさる。何日もかけての藪刈に汗を流した事に子供たち納得。タヌキ、アナグマの巣穴が共存、獣の匂いが立ち込める。男子のやんちゃが木の枝を差し込もうとすると女の子が止めた。イノシシが掘り返した大きな穴まで出てくるとさすがに怖いから引き返そうと訴える。女の子は私から離れない。

ようやくこの難関を突破し開けた尾根道に出る。ここからは整備された新道(露谷)を下る。子供たちにはようやく余裕がでてアドベンチャーだ。「もっと怖いとこないの?」と言いたい放題。そして今度は用意したビンゴに熱中。真っ赤に色づくヌルデ、粉吹き房のヤマウルシ、ムラサキシキブの紫実、ドングリはアベマキのもじゃもじゃ、マツボック(生き残りの松1本)、越冬する虫たちの様子はこのル-トでの発見は難しい(植生が貧相)。残念だ。

帰路、村のはずれでイノシシの罠おり発見。「イノシシ・アナグマ。ハクビシンの捕獲中です。近寄らないで下さい。」恐るおそるその仕掛けを観察した。あたりは孟宗竹の席巻が凄まじい。林道は災害復旧の目処もなく永らく放置されている。

「秋の森の活動」もいよいよ終盤、集落の西側の私有地(孟宗林)が森林環境税を使って随分明るくなった。対岸に自然園の茅葺屋根が飛び込んでくる。体験工房も見える。ああ・・・

11月21日、学校より子どもたちからの感謝の手紙届く・・・いくつか紹介する

  • 森の活動を通して、より森の事を好きになり、どうしてこうなるのかな? と思うようになりました。
  • キノコのことや、葉っぱの種類のこと教えてくれてありがとう。葉っぱのすじや触ってはダメなところを初めて知りました。家族に話すと驚いていました。
  • 森の活動ではみんなと違う所に行き、サバイバルみたいでとても楽しかった。獣の匂いやタヌキのすがあったりしておもしろかった。

もうすぐ冬なので、動物の生き方が変わると思います。イノシシは冬眠しないと思うので冬の時に森へ行く時は気を付けてください。

(文:アッキー 写真:スタッフ一同)

2018年11月2日

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